皆さんは、「怒り」の感情をコントロールできていますか?
- 「怒りを抑えられない」
- 「怒りで失敗してしまう」
- 「怒らなくなりたい」
上記のような気持ちになったことがある方は多いでしょう。
・
そこでこの記事では「怒り」について深掘りし、アンガーマネジメントについて解説していきます。アンガーマネジメントをするだけで「怒り」をコントロールできるようになり、人間関係が良くなったり仕事がはかどったりと、良いことづくしです。
- 怒りっぽい
- つい怒ってしまい人間関係を悪化させてしまう方
- 怒りを抑えたいと思っている方
怒りを抑えるべき理由
そもそもなぜ「怒り」はない方が良いのでしょうか。その理由は、3つあります。
- パワハラ防止法が施行された。
- 怒りで家族・友情・恋愛関係を壊してしまう
- 怒りが自分に向かうことがある
パワハラ防止法が施行された
2020年6月からパワハラの防止を企業に義務付けることが法律で決まりました。この法律により「パワハラ」が日本の法律で初めて規定されました。
パワハラとは、「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為」と定義しています。
「怒り」をコントロールできていなければ感情的になってしまい、パワハラをしてしまうかもしれません。
2.「怒り」で家族・友情・恋愛関係を壊してしまう
怒りによって家族・友情・恋愛関係を壊してしまう恐れがあります。そもそも、「怒り」とは感情の中で最も攻撃性が強いものです。
そんな「怒り」に身を任せてしまえば、関わっている相手を精神的・身体的に追い込んでしまいます。せっかく築いてきた関係性も、そのちょっとした「怒り」によって壊されてしまいまうのは避けたいですよね。
さらに「怒り」の矛先は他人だけでなく自傷行為として自分にも向かうことがあります。髪をブチブチ抜いてしまう。 過度な喫煙や飲酒 強めの睡眠薬 など・・・
このような自傷行為は自分の身体を傷つけるだけです。他人だけでなく、自分までも傷つけてしまう「怒り」。恐ろしいですよね…
怒りを抑えることで生産性が高まる!?
怒りのない現場には心理的安全性が生まれて生産性が高まります。このことは、Google社が2012〜2016年に実施した「プロジェクト・アリストテレス」という実験によって立証されました。
「プロジェクト・アリストテレス」とは、職場で怒りのない状況を作ったり、攻撃性を排除することによって結果として生産性が向上するかを図るプロジェクトです。この実験によって、心理的安全性が保たれている職場は、生産性が圧倒的に向上することが分かりました。
特にリーダー的な立場にいる方は、アンガーマネジメントが必要になります。「怒り」は上の人から下のひとに伝染するからです。
もし、校長が学年主任に「怒り」をぶつければ、学年主任は周りの教員に「怒り」をぶつけますよね。そして、教員はその「怒り」を子ども達にぶつけてしまします。これでは、負の連鎖ですよね。
上の立場に行く人ほど、「怒り」はコントロールする必要があります。
怒りが生まれる原因
face=”face_20210314_210945.png” name=”モブ生徒” align=”left” border=”blue” bg=”none”]そもそもなんで「怒り」って生まれるの?! [/chat]
「怒り」が生まれる原因は2つあります。
- 「べき」という信念
- 防衛感情
「べき」と言う信念
「〜するべき」ということを守っていない人を見ると、怒ってしまうことがありませんか?
最近で言うと、「自粛警察」と呼ばれる人たちがいましたよね。自粛警察たちはは、「自粛するべき」という感情を強く持っているため、自粛していない人たちを攻撃してしまったのです。また、マスクをしていない人を殴ると言う事件もありますよね。
このように「常識」「当然」「当たり前」「普通は」という言葉を使って物事を考えてしまうと、それらから外れている人に攻撃してしまう恐れがあります。
防衛感情
自分の家族や、自分のプライドを傷つけられると「怒り」が湧きますよね。また、自分の好きなものをバカにされるとイラっとなりますよね。
私は、プロ野球の中日ドラゴンズファンなのですが、友達に「最近の中日は弱いよなあ」と言われると、「何を知っているんだ!若手が頑張って成長しているんだ!」と言い返したくなります。このように、防衛感情によっても「怒り」は生まれます。
しかしこの例を見ると「怒り」がいきなりきている訳ではありませんよね。
一次感情は「悪く言われて悔しい」「悲しい」といった感情がきています。つまり、「怒り」というのは二次感情になります。他にも、何もしていないのに「これを壊したのはお前だろ!」と頭ごなしに怒られるような時には、「困惑」という一次感情が来た後に「怒り」がきます。
「怒り」という二次感情ばかりに目を向けているため、解決が難しくなるのです。一次感情に目を向けると次の行動が変わります。
しかし、この「怒り」の一時感情はなんだろうと考えることは手間ですよね。このように、手間だと思ってしまうため、より近い関係の人には甘えが出て「怒り」が出やすいのです。
怒りが生まれた時のアンガーマネジメント
そもそも、「怒り」という感情は自分で生み出しているものですよね。自分で生み出すものであるならばコントロールもできるはずです。
ここからは、「怒り」をコントロールするための具体的な方法を紹介します。
6秒待つ
そもそも、「怒り」が出た後に理性が戻るまで6秒だと言われています。つまり6秒待てば良いのです。
- 怒りを0〜10点にレベル分けする
- 合言葉を口に出す
- 深呼吸する
怒りを0〜10点にレベル分けする
まずは怒りをレベル分けしましょう。「電車に乗り遅れた」という「怒り」と「親が殺された」という「怒り」とでは、全く違いますよね。前者はまあ許せる範囲ですが、後者は許せない方が多いでしょう。
このように「怒り」にはレベルがあります。また、事前に怒りが発生しそうな状況を考えレベルを分けておくと、「これはレベル10 の友人が殺されるに比べるとレベル3くらいだな」と怒りも和らぐようになります。
合言葉を口に出す
「怒り」が出ると、言葉の数が以上に少なくなりますよね。「このやろー!」とか「くそ!」とか、子どもだと「ばか!」しか言わなかったりします。そのようなマイナスの言葉しか出てこなくなると余計怒りは膨らみます。
そこで「なんとかなる」「大丈夫」と言ったようなプラスの言葉を、怒りが出た時の合言葉にすることで、言葉の量も増え怒りが増加することを防ぎます。
深呼吸をする
やはり身体的な行動も必要です。怒りが湧くと呼吸を忘れてしまうこともあります。怒りが湧いてきたら深呼吸をすることを意識しましょう。
怒りを生みづらくする長期的な改善方法
その場しのぎだけでなく、怒りを生みづらくすることも必要となりますよね。その改善方法は3つあります。
- 怒りを記録する
- スポーツや睡眠の改善
- コミュニティを広げる
怒りを記録する
怒りの日付や内容、点数を記録します。このようにすることで自分の怒りが生まれるポイントを掴みやすくなり対策しやすくなります。
そして怒りを分類しましょう。その怒りは重要か、また変えることができるのか、で分類します。
例えば、税金が上がったことに対して怒っても、多くの方はその制度を変えることができないでしょう。そんなことに怒ってもしょうがないですよね。
またメモする際には、「今日できたこと」や「褒めてあげたいこと」もメモしましょう。このように、自己受容することで、自信と余裕が生まれます。自信がないと、防衛感情が働きやすく、起こりやすくなってしまいます。
スポーツや睡眠の改善
言わずもがな、スポーツはストレス解消になります。体を動かし疲れると怒りがちっぽけなことに感じます。
そして睡眠の改善も大切です。どのように気をつけていても、睡眠不足では、怒りっぽくなります。
私は、適応障害になった頃、夜眠れなくて困っていたのですが、枕を自分好みにしてみたところ、朝をスッキリした気分で迎えることができるようになりました。ぜひ、良質な睡眠を心がけてください。
コミュニティを広げる
家族や職場以外にもコミュニティを広げましょう。同じコミュニティでしか生きていなければ、多少ストレスを抱えるものです。
ぜひ、他のコミュニティに自分を受け入れてもらえる場所を作りましょう。
他人の怒りはコントロールできない!!
他者の怒りは変えられません。「怒るな!」と言われて怒りがおさまった人はいらっしゃいますか?私はまだ出会ったことがありません。
しかし怒りの一次感情を考えることによって、寄り添うことはできます。「いま悲しい気持ちなんだな」と一次感情に目を向けてください。怒りに目を向けず、怒りが生まれる要因を考えましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、怒りについての記事を書きました。怒りというものは、怖いものですが多くの人は仕方ないものだと感じています。
しかし、怒りと向き合い、アンガーマネジメントを行うことで怒りをコントロールすることができます。難しいことは何一つありませんので、面倒くさがらず、行動してみましょう。
あなたもぜひ、アンガーマネジメントを行い、安心して過ごしましょう!!
アンガーマネジメント /日経BPM(日本経済新聞出版本部)/戸田久実