あなたは子どもに「なんで勉強しないといけないの?」と聞かれたことはありませんか?
あるいはあなたが子どもの頃、もしくは現在「勉強する意味ってある?」と考えたことはありませんか?
しかし、「これだ!」となる答えってなかなか出ませんよね。
そこで今回は、そんな方達に向けて元小学校教員で学習塾を経営する私が勉強する意味について解説します。
勉強する意味を知ることで勉強するやる気が出ますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
- 勉強する意味がわかる!!
- 勉強を楽しくできるようになる!!
- これから必要な力がわかる!!

将来のため!は子どもが納得しない!?
勉強することの意味を聞かれると、「将来のためだ」とか、「大人になったらわかるよ」と答えていませんか?
それでは、子どもと言えど納得しませんよね…
大人ですら将来のことなんて分からないのに、子どもが将来のためにと言われてもピンときません。
実際私が教員をしていた頃のクラスにでは、「こんなの勉強してなんの意味があるの??」という質問が多くありました。
勉強する意味とは
- 将来の選択肢が増える
- 過去に人類が測ることが難しいほどに努力して得た知識を一瞬で学ぶ事ができる
- 世界が広がる
【勉強する意味1】将来の選択肢が増える
まず将来の選択肢が増えるということです。
やはり今現在の日本ではある程度の学力、学歴がなければ、将来の選択肢は広がりませんよね…
義務教育を経て高等学校、大学に進まないと、有名企業等に就職することはかなり厳しいです。
実際、正社員雇用率は、大学卒の79.1%に比べ、中卒は11.7%とごくわずかとなっています。
もちろん中卒で経営者になったという方もいらっしゃいますが、それはごく一部をメディアが取り上げているだけです。
中卒で大企業の社長になった方の割合は、大学卒の約85%に比べ、0.48%とかなり少ないことがわかります。
このことから、勉強を続け大学まで進まなければ将来の選択肢は少ないと言えますよね。
【勉強する意味2】過去に人類が努力して得た知識を一瞬で学ぶ事ができる
次に、過去に人類が測ることが難しいほどに努力して得た知識を一瞬で学ぶ事ができるということです。
例えば葉を見ても、昔の人は呼吸や光合成をしているなどと考えていませんでした。
しかし、昔の技術で研究を重ね葉緑体というものを発見したり、葉が日光にあたり酸素を排出している事がわかりましたよね。
この研究をするために、様々な実験が繰り返されました。
このようなすごいことを、教科書の1ページほどでわかるように、今の勉強は簡単にされて受け継がれているのです。
【勉強する意味3】世界が広がる
最後に世界が広がることが挙げられます。
例えば5歳程度の頃、葉を見ても「もの」としか捉えられないでしょう。
しかし、小学校低学年の生活科で葉に触れ、理科に進むと構造についても勉強し、葉を「もの」から「葉」と捉え始めます。
「もの」としか捉えられなければ、楽しいはずがありません。
知識をつけ「もの」を見ることで世界が広がります。
なぜ勉強を嫌がるのか
私が教員時代のクラスでも「勉強嫌い」の児童は多くいました。
その理由として、
- 楽しくない
- 必要性を感じる内容が少ない
- 評価を気にしている
という事が挙げられます。
勉強は楽しくない?!
まず、「勉強は楽しくない」ということを考えていきます。
でも、楽しく感じさせないようになってることもあるんや…。
勉強すること、つまりは新しい知識を身につけるということは、とても素晴らしいことです。
しかし皆さんの想像通り、勉強は楽しくないと感じる子どもが大半です。
その理由として、「必要性を感じない」「評価を気にしている」が関係してきます。
必要性を感じない?!
多くの子どもたちは公立の学校で勉強していますよね。
しかし公立の学校教育では、決められた学習内容を行うことしかできません。
その勉強の中の多くは、生活に結びつける事が難しいでしょう。
たとえば、国語で古典を勉強したとしても、それが役に立つときは滅多にありませんよね。
もちろんそう言った勉強にも意味はあるのですが、多くの子どもたちは理解できません。
そのため、勉強を必要と感じないのです。
評価を気にしている?!
また多くの子どもは評価を気にしています。
私の持っていたクラスの多くの児童は、成績のために勉強していました。
ある先生は評価を書くそぶりをすると、子どもたちが真面目になると嬉しそうに話していました。
評価の良し悪しはさまざまな意見がありますが、評価が目的になることは絶対にあってはなりません。
しかし、実際は評価を武器に大人は勉強させているようになっているのです。
その理由として、楽だからということが考えられます。
子どもに、一つ一つの学習内容の楽しさを教えることが大事だと大人も思っていますが、学校教育の多くは約30人に一斉に授業をしなくてはならないので、一つ一つ説明することは難しいのです。
なぜ勉強させられるのか
では、そうまでしてなぜ大人は勉強させているのでしょうか。
それには、日本の「偏差値重視の勉強」という問題点が挙げられます。
「入試の合格する」「偏差値が高い学校に入る」ための教育が日本式です。
偏差値や有名大学のブランドを気にして、そこがゴールと考え、そのゴールを目指すための勉強になっているのです。
日本の保護者や教員の多くは子どもの志望校を選ぶ際、その子どもの個性を見るのではなく、偏差値を基準として学校選びをするという現状があります。
また、試験で成績や点数の高かった子どもが「優秀な子ども」と考えられているため、試験で高い点数を取るための教育を大人が求めているのです。
これからの時代に必要な力とは
そんな中、センター試験が廃止され、小学校では外国語が必修として導入されるなど、日本の教育も少しずつ変わりつつあります。
また、社会も一流大学を出て一流企業に就職すれば一生安泰という固定観念もなくなりつつあります。
令和に入り日本企業の終身雇用制度崩壊が取り沙汰されました。
また、大企業でも副業解禁が相次いでいますよね。
つまり、会社としては従業員の生涯の雇用を保証できないため、副業によって別の稼ぐ手段も身につけるように、というメッセージが隠されています。
このように、社会は変化していますが、それと共に教育も変わりつつあります。
従来の教育では試験や評価が大事とされていたため、「暗記力」が重要となっていましたが、個性を大事とする社会全体の動きの中で「暗記力」は少しの力にしかなりません。
このように社会全体も動いていく中で重要となる力が「ロジカルシンキング」です。
ロジカルシンキングとは、日本語では論理的思考力のことで、1990年代以降、ビジネスパーソンにとって最も重要なスキルだと言われています。
簡単に言えば、筋道だった合理的な思考様式やその方法論のことです。
ロジカルシンキングが重要だとされる、代表例がプログラミングですよね。
実際、義務教育でプログラミング教育が導入されました。
このようにプログラミングが一般教養となってきています。
プログラミングをしていると、あらゆるケースを想定してコードを書いていく必要があります。
このような網羅性が高い思考は、どのような仕事にも強い力となりますよね。
プログラミングはどこかに通うことなく、分の家からでも学ぶことができるので、このコロナの時期にもおすすめの勉強です。

また、現在のように変化が多い社会で生きていく中で「常識を疑う力」は大事です。
この「常識を疑う力」は哲学をすることによって鍛える事ができます。
哲学では、「当たり前」と言われるようなことも、深く考える力が養います。
この記事の「勉強する意味」を考えることも哲学の一つですね。
これからの時代、この正解のない問題を考えることはとても重要となります。
大人でも遅くないのでぜひ哲学しましょう!
まとめ
結論、日本の教育システムのため、「評価」のために勉強しがちになってしまっていますが、本来は「楽しいを探究し続けるため」、また「生きるため」に勉強する意味があります。
この記事を読んで、勉強する意味、そして勉強する楽しさを感じてくれたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!