「勉強に集中できない…」と感じるため、勉強をしたくてもできない方は多いです。あなたも勉強計画をしよう!と教科書を開いたものの、スマホが気になったり眠くなったりして勉強に集中できなかった経験はあるのではないでしょうか?
この記事では、勉強に集中できない理由やその対処法をご紹介します。また、集中力を持続させる長期的な対策についてもご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
勉強に集中できない理由5選
勉強に集中するためには、勉強に集中できない理由を知り、その対策を行うと良いです。
まずは、勉強に集中できない理由についてご紹介します。勉強に集中できない理由は主に下記の5つが挙げられます。
- 勉強する部屋になっていない
- 姿勢が悪い
- 勉強が習慣化していない
- 勉強以外のことでネガティブな感情を抱えている
- 眠たい、疲れている
自分がどの理由に当てはまっているのか、見ていきましょう。
勉強する部屋になっていない
1つ目は、勉強する部屋になっていないことです。
この理由は、家で勉強する方にありがちです。多くの方は、「学校=勉強する場所」、「家=リラックスする場所」となっています。
また、勉強する部屋に漫画やゲームなど誘惑となるものが多い場合も、勉強に集中できないでしょう。例え、「勉強に関係にないものは触らない!」と決めていても、視界に入るだけで気になってしまい集中できません。
以上の点から、勉強する部屋になっていないと、勉強に集中できないのです。
姿勢が悪い
2つ目は、姿勢が悪いことです。
あなたはベッドで寝転びながら単語帳を読んだり、ソファでくつろいだ体勢で参考書を読んだりしていませんか?また、気づけば前傾姿勢になって、首や肩の疲れを感じることもあるでしょう。
上記のように、姿勢が悪いと集中できないことには、血流が関係しています。
集中力の源を司る前頭葉のエネルギー源はブドウ糖と酸素です。この2つを脳に送り届ける役割を担っているのが、血流になります。
しかし、姿勢が悪いと、血流の循環が悪くなり、脳が欲している酸素を充分に送れなくなるのです。そのため、姿勢が悪いと集中力が持続できなくなります。
- 猫背になっている
- 肘掛けや机に肩肘をついている
- 背もたれに背中をべったりもたれさせている
- つい脚を組んでしまう
上記の姿勢の内、1つでも当てはまると、集中力が途切れやすくなります。
学習計画を立てていない
3つ目は、学習計画を立てていないことです。
人は選択をする際に集中力を使います。「今日は国語の勉強をしよう」「単語を覚えよう」といったように何を勉強するのか選択を行う時点で、集中力は減っているのです。
そのため、学習計画を立てていないと、勉強する前に集中力は減ってしまい、肝心の勉強する時の集中力が残っていません。
勉強以外のことで大きなネガティブの感情を抱えている
4つ目は、勉強以外のことで大きなネガティブの感情を抱えていることです。
あなたも勉強以外のことで悩みを抱えていませんか?友達関係や恋愛、部活など様々な悩みがあります。
この悩みが、勉強の集中を邪魔をすることがあります。
眠たい、疲れている
5つ目は、眠たかったり疲れたりしていることです。
勉強に集中するためには、大きなエネルギーを要します。このエネルギーがないと、勉強に集中するどころか、気づけば眠ってしまうこともあるでしょう。
勉強に集中できなくなったときの短期的な対策5選
次に、勉強に集中できなくなったときの対処法について解説します。勉強に集中できなくなったときには、下記の5つの対策がおすすめです。
- 呼吸を整える
- 勉強科目を変える
- ストレッチをする
- 軽く糖分を補給する
- 15分程度の仮眠をとる
呼吸を整える
1つ目の対策は、呼吸を整えることです。
集中して勉強している際、脳の前頭前皮質が多く使われています。つまり、この前頭前皮質を活発にすることで、集中しやすくなるのです。
そして、呼吸のペースがゆっくりだと前頭前皮質を活発に働かせる効果があることが分かっています。
まずは、1分間あたりのあなたの呼吸のペースを数えてみてください。この呼吸のペースが1分間に12回以下であれば前頭前皮質が活発に働きます。
もし、12回以上であればゆっくりと呼吸をすることを意識しましょう。
勉強科目を変える
2つ目の対策は、勉強科目を変えることです。
同じ勉強科目や内容を続けていると、飽きてしまい、集中力は低下します。そこで、勉強科目を変えると、脳が刺激され、再び集中できます。
同じ科目でも同様です。例えば、英語を1時間するとしても、10分は英単語をして、残りは英文法や長文をする、など内容を変えると集中しやすくなります。
勉強科目を変えて、勉強にメリハリを作りましょう。
ストレッチをする
3つ目の対策は、ストレッチをすることです。
勉強は同じ姿勢で座って勉強することが多いでしょう。そのため、勉強に集中していると、自然と筋肉は凝り固まってしまいます。
そこで、ストレッチです。ストレッチをすることで、凝り固まった筋肉がほぐされます。
また、20分の軽い運動をした後の3〜4時間は集中力が高まることが分かっています。これは、運動によって脳の血流が改善されるためです。
時間がある方はストレッチだけでなく、散歩やジョギングなどをしてみてはいかがでしょうか?
ナッツを食べる
4つ目の対策は、ナッツを食べることです。
人間の脳は、ブドウ糖がないと働きません。食事によってブドウ糖が補給されると、脳にエネルギーがみなぎり、勉強に集中できます。
一方、血糖値が下がっている時に集中力は途切れることが分かっています。つまり、集中力が切れた際には、糖分を補給する必要があるのです。
しかし、糖分をとりすぎると、かえって眠たくなってしまいます。
では、どのようにすれば良いのでしょうか?
それは、血糖値の上昇と下降の差を減らせば良いのです。血糖値の下がり方が緩やかであると、集中力の低下も緩やかになります。つまり、集中力を持続させるためには、血糖値を一定に保つ低血糖食がおすすめです。
低血糖食は、脂肪分の少ないタンパク質やナッツ類、豆類、食物繊維の豊富な穀類などがあります。特に、ナッツは気軽に食べられ、エネルギーも豊富なため、勉強の集中力が切れた際におすすめです。
(※ナッツアレルギーの方は、シリアルなど他の対策を行いましょう。)
15分程度のパワーナップ
5つ目の対策は、15分程度のパワーナップです。
パワーナップとは、ベッドに横になる昼寝ではなく、目を閉じ、じっとして休息することです。これにより、疲れと眠気を取り去れます。
15分程度のパワーナップによって回復した集中力は、150分持続すると言われています。短時間で集中力を確実に取り戻すことに有効です。
パワーナップは、部屋の明かりを消した状態で目を閉じて横になり、ゆっくり呼吸します。もし横になれないならば、椅子に座った状態で腕を枕にしても同様の効果が得られます。
このパワーナップの有効性は、すでにアメリカで認められており、Googleやナイキ、Appleなどの世界を代表する企業も導入しています。
ちなみに、パワーナップをしてそのまま眠ってしまった場合は、無理やり起きるよりもレム睡眠のサイクルである90分の仮眠をとる方がリフレッシュできます。
勉強の集中力を持続する長期的な対策7選
次に、勉強の集中力を高める長期的な対策についてご紹介します。それは、下記の7つです。
- 勉強するだけの環境を作る
- 勉強する部屋に鏡を置く
- 正しい姿勢で勉強する
- 軽い運動を習慣にする
- 60%解ける内容の勉強をする
- 時間で区切る
- 感情を先取りして有効活用
では、1つずつ確認してきましょう。
勉強するだけの環境を作る
勉強するだけの環境を作りましょう。
例えば、勉強するときにしか入らない部屋を設けたり、勉強机では勉強以外しないように意識したり、勉強に集中するだけの環境を作ります。そして、休憩する際には、その環境から離れましょう。
このようにすることで、その環境に入るだけで勉強に集中するスイッチが入り、集中できます。
勉強する部屋に鏡を置く
鏡は勉強する部屋におすすめのアイテムです。
心理学では、自己認識力と呼ばれる力があります。自己認識力とは、客観的に自分を見る力です。
この自己認識力により、集中できていない自分が鏡に映ると「集中して勉強している自分でありたい」と、鏡に映る自分を見つめることができます。
正しい姿勢で勉強する
正しい姿勢で勉強することは、集中することにおいて欠かせません。
下記の4ポイントを確認し、自分が正しい姿勢で勉強できているかチェックしましょう。
- あごを引いて頭は首の上に乗せる
- お尻と腰を直角にする
- 両膝をつける
- 足の裏を床につける
上記の4ポイントを意識することで、勉強に集中できます。
軽い運動を習慣にする
軽い運動を習慣にしましょう。
運動する習慣には脳そのものを強化し、疲れにくくする働きがあります。運動することで、人の感情はポジティブに働く傾向があり、慢性的なストレスの影響を長期的に緩和してくれ、血糖値も安定することで精神も安定するからです。
勉強のやる気が出なくなったり、模試やテストで点数が悪かったりしたときには、軽く体を動かしてみると良いでしょう。この軽い運動が勉強するためのエンジンになります。
60%解ける内容の勉強をする
問題集を行う際には、60%解ける内容のものを使いましょう。
人間は学習性無力感に陥りやすくなっています。学習性無力感とは、何をやっても無駄だと学習し全く行動を起こさなくなる現象のことです。
例えば、全く解けない問題を毎日やっていると、3日目には「どうせ勉強しても意味ないじゃん…」とやる気を無くしてしまうでしょう。やる気を無くしてしまえば、集中できるわけがありません。
そこで、60%解ける問題集にします。すると、何ができて何が分からないのかを把握できます。そして、次に何を勉強すべきかが明確になるでしょう。
このように、どんどんやるべきことが分かると、勉強に集中できます。

時間で区切る
勉強に集中するためには、ポモドーロ・テクニックがおすすめです。ポモドーロ・テクニックとは、25分の集中と5分の休憩を繰り返すというものです。
このテクニックを使うことで、時間をかけずに集中状態に入るための訓練にもなり、続けていけば注意力や集中力も強化されます。
これは、集中する時間を区切り、「もう少しやりたかった」というところで休憩に入ることで集中力を高める狙いです。勉強が完結する前に休憩することで、勉強に戻りやすくなります。
感情を先取りして有効活用
感情を先取りして、勉強に有効活用しましょう。
例えば、友達と遊んだ後に勉強する計画を立てたり、模試やテストがある前日にはおいしいご飯を食べたりします。また、模試やテストの成績が悪いなど悔しい思いをしてから、難しい問題を行うと効果的です。
このように、出来事ごとに変化する感情を先取りして、1日の学習計画を立てましょう。
これはエモーショナル・プランニングというテクニックで、勉強に集中しやすくなります。
まとめ
今回は勉強に集中できない理由やその対処法についてご紹介しました。
勉強に集中できることで、効果的な学習が進められ、成績はグンとアップします。今回ご紹介した対処法をやってみて、効果的な学習を行いましょう。
もし1人で勉強ができないようであれば、学習コーチングがおすすめです。学習コーチングを受けることで、1人でも効果的な学習を行えます。
気になる方は、ぜひご相談ください。
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