子どもには誘惑が多々ありますよね。漫画、アニメ、ゲーム、などなど…。
多くの大人は、子どもがこの誘惑に負けないよう我慢させます。しかし、我慢させるのも子どもにストレスを与えかねません。
それならば、そんな娯楽も何かためになるものの方がいいですよね。娯楽の中でも勉強になるものは多くあります。そして、その中の1つがスーパーマリオです。
この記事ではスーパーマリオが脳の発達に良いことについて解説しています。
- スーパーマリオが好きな方
- 楽しく勉強したい方
ゲームによって脳の働きは違う
モントリオール大学の心理学者グレゴリー・ウエスト准教授らは、18〜30歳の男女97人(男性51人・女性46人)を対象に実験を行いました。
参加者の中にはゲームの熟練者から初心者まで様々なレベルのプレイヤーがいます。そして、参加者を3グループに分け、90時間以下のゲームを続けてもらいました。
結果、(1)のゲームのように現れる敵をバタバタ倒すことが中心で反応学習のプレイをしていた人は海馬の灰白質の容積が縮小していました。
そして、(2)のゲームのように空間的戦略を駆使してプレイしていた人は灰白質の容積が増加していました。
灰白質が縮小すると、うつ病や統合失調症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パーキンソン病を発症するリスクが高まると言います。逆に、灰白質が増大するとこのリスクは少なくなります。
つまり(1)のFPSゲームをするより、(2)のスーパーマリオのようなゲームをした方が脳は活性化されているということです。
敵をバタバタ倒すだけのゲームは避けるべき!
(1)のゲームの反応学習では単に左右に曲がる場所を覚える程度の記憶力でゲームを進めます。その際、プレイヤーの多くは脳の尾状核という部分を使っていました。
尾状核は主に運動の記憶を司る場所で、自転車の乗り方を覚える場合などに使われます。
(1)のゲームのプレーヤーの85%は尾状核に依存し、反射神経だけでゲームを行っていたため海馬の他の部分をほとんど使っていませんでした。つまり、このように海馬を使わないから灰白質は萎縮したと考えられます。
そして、うつ病や統合失調症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パーキンソン病を発症するリスクが高まるのです。
スーパーマリオは記憶力が高まる!
一方、(2)のプレーヤーは第三者の視点でプレイするから頭の中に地図を描き、敵から奪った自分の陣地、自分の居場所を周辺の岩石、山、木々などから瞬時に理解する必要があります。
さらに、プレイ時の脳の働かせ方によって差が見られるだけでなく、特に「スーパーマリオシリーズ」をプレイしたグループでは海馬だけでなく嗅内皮質と呼ばれる脳領域の容積も増加することがわかりました。
嗅内皮質は海馬を取り囲んでいる大脳皮質と海馬との間で情報をやり取りする、いわば連絡通路に当たる場所です。この嗅内皮質が増大したということは記憶力と集中力が高まったことを意味します。
ウエスト准教授は下記のようなコメントを残しています。
アクションゲームはやり方によって脳に良い影響と悪い影響を与えることがわかった。中でも尾状核に頼る方法でプレイすると海馬が萎縮するという発見は重大です。
自分の脳を傷つける危険もあることを理解した上で、安全にプレイしてください。
私個人の意見では、成人がシューティングゲームを行うのは週に2〜3時間以内にするべきだと考えます。
つまりシューティングゲームをすることは悪影響が強いため要注意だが、スーパーマリオのようなゲームは記憶力と集中力が高まるのでおすすめということです。
まとめ
結果、スーパーマリオシリーズのようなゲームをすることによって、記憶力や集中力が高まることがわかりました。どうせ楽しむなら、効率よく楽しみたいですね。
ゲーム選びは、慎重に行いましょう!