「漫画」と聞くと勉強の敵に思われるかもしれません。しかし、読むだけで勉強になる漫画はたくさんあります。
例えば、「ドラゴン桜」は受験生のための漫画でドラマ化するほど人気ですよね。
そこでこの記事では、勉強になる漫画を教科別にご紹介していきます。全作品を読む方法も解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 漫画が好きな方
- 楽しく勉強していきたい方
- 勉強のやる気が出ない方
【勉強になる漫画】国語編
あさきゆめみし
「あさきゆめみし」は、「宇治十帖」を含む「源氏物語」５４帖が忠実に描かれており、平安朝の生活様式などを詳細に調べて漫画化したものです。宇治十帖とは、源氏物語の最末尾に当たる第３部のうち公判の橋姫から夢浮橋までの十帖を言います。
源氏物語といえば、おもしろいストーリーなはずなのに、難しい古文で書かれているのでどこか遠ざけてしまわれることが多いでしょう。「あさきゆめみし」は、漫画で「源氏物語」を描くことによって視覚的理解を援助し、ストーリーを理解しやすいようになっています。
もちろん、「源氏物語」を映像化したり、現代語訳したりしたものは数多くあります。しかし、原文を理解することは難しいため、ある程度簡易化したものが多いようです。
一方「あさきゆめみし」はほぼ原文通りで、「源氏物語」の現代語訳を手がけた瀬戸内寂聴さんからも高く評価されています。
ちはやふる
「ちはやふる」は、競技かるたを題材とした少女漫画です。
タイトルの「ちはやふる」は小倉百人一首の撰歌の「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」に由来しており、「”勢いの強い様”という”ちはやふる”の本当の意味を、主人公が知り表現していく物語」と作者は紹介しています。
このように各エピソードで百人一首の各句の意味がわかりやすく解説されていますので、勉強になります。もちろん、ストーリーもアニメや実写化されるほど面白いです。
文豪ストレイドッグス
「文豪ストレイドッグス」は、太宰治や、芥川龍之介と言った文豪がキャラクター化され、それぞれの作品の名を冠した異能力を用いて戦うアクション漫画です。
主要な登場人物はほとんど文豪と同じ名前で、各自の能力や人物設定もその文豪のエピソードや作品に因んだものが多いため、この漫画を通して文豪について理解することができます。
また、作中には難読漢字も出てきますが、読んでいくうちにスラスラ読めるようになるのもポイントです。
【勉強になる漫画】算数・数学編
和算に恋した少女
「和算に恋した少女」は、和算家の少女・律と同心・転（うたた）のコンビを主人公に、江戸時代の江戸で起きた数学に絡んだ事件を解決していく推理漫画です。
1話ごとに算数の問題が出てきますが、少し問題が難しい場合もありますので、算数や数学が苦手な方は読みにくい可能性があります。
しかし、人物像やテンポ、絵の効果などは子どもの学習漫画そのものです。和算を使ったトリックや和算独特のものの味方など読んでて面白い作品になっています。
はじめアルゴリズム
「はじめアルゴリズム」は、元天才数学者の老人・内田と小学5年生の天才少年・ハジメが奇跡的な出会いをし、才能のある少年を数学者に育てる喜びを見つけた老人と天真爛漫な少年との交流や、二人が成長する姿を描いた作品です。数学をテーマに新たな知識を得る喜びをユーモラスに表現しています。
見所はなんといっても、楽しそうに数学と向き合い、目をキラキラさせながら問題を解いていくハジメの姿です。この姿を見ると、どんなに数学が苦手でも数学に興味を持ってしまいますよ。
【勉強になる漫画】社会編
ヘタリア World★Stars
「ヘタリア」は、世界史をモチーフの主軸とし、世界の様々な国の歴史、人種、民族、風俗、気風、風土、イメージなどを擬人化したキャラクターたちが織りなす４コマ漫画です。
ちなみに「ヘタリア」というのは、２ちゃんねるの軍事板で第二次世界大戦におけるイタリア軍が「へたれ」さを評して作られたネット造語です。
ヘタリアは主に第二次世界大戦の世界情勢が扱われています。
ざっくりとした世界史の流れや各国の文化などを知ることができます。
ゴールデンカムイ
「ゴールデンカムイ」は、明治末期の北海道・樺太を舞台に、金魂をめぐるサバイバルバトル漫画です。作中では、アイヌの文化が随所に描かれ、狩猟民族ならではの料理が登場します。
作者の野田先生はアイヌ文化の専門家に慣習を受けてもらっていますので忠実に再現されています。また、アイヌ文化だけでなくかつての日本とロシアの関係性など様々な知識が詳細に書かれているため、とても勉強になりますよ。
キングダム
「キングダム」は、古代中国の春秋戦国時代末期における、戦国七雄の戦争を背景とした作品です。中国史上初めて天下統一を果たした始皇帝と、始皇帝を支えた将軍李信が主人公で、始皇帝が天下統一するまでの話を描かれています。
その時代の中国の時代背景をリアルに表現できているので、すっと覚えることができます。
ヒストリエ
「ヒストリエ」は紀元前４世紀の古代ギリシアの世界を舞台に、マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えたエウメネスの生涯を描いた作品です。
作者がデビュー前から構想を暖めていたほどすごく丁寧に描かれているため、古代ギリシアの歴史を楽しく学ぶことができます。
また、アレクサンドロス大王だけでなく、様々な当時の王たちが登場するのもポイントです。
信長を殺した男〜本能寺の変431年目の真実〜
信長を殺した男 本能寺の変４３１年目の真実 第１巻 /秋田書店/藤堂裕
「信長を殺した男」は、本能寺の変で謀反を起こしたと言われる明智光秀の末裔にあたる明智憲三郎さんが原案を起こした本能寺の変の真説を描いた作品です。
本能寺の変は今なお原因が不明な日本史最大のミステリーと言われています。教科書では、明智光秀が主君である織田信長を裏切ったとされていますが、その理由や真相は現在に至っても解明されていません。
そこで末裔である明智憲三郎さんが徹底的に調査した結果の新しい説を漫画にしてあります。織田信長が生きていた時代の背景が細かく描かれていますので、日本史を勉強したい方におすすめです。
【勉強になる漫画】理科編
宇宙兄弟
「宇宙兄弟」は、タイトル通り宇宙飛行士を目指す兄弟の物語です。宇宙についてや天文学についてだけでなくアメリカ航空宇宙局（NASA）や宇宙航空研究開発機構（JAX A)の情報も盛りだくさんになっています。
また、やる気が上がる名言も飛び出すのでモチベーションアップにもつながります。
はたらく細胞
「はたらく細胞」は、とある人の体内で働いている数十兆個もの細胞を擬人化した物語です。主に、赤血球や白血球など免疫系の細胞を中心に、細胞たちの日常が描かれています。
生物は暗記する情報が多いですが、「はたらく細胞」を読めば人間の体についての内容を幅広く知ることができます。そのわかりやすさは、生物の大学関係者の方々にも高く評価されているようです。
Dr.STONE
「Dr.STONE」の世界は、全人類が石化するという怪現象が起き、主人公の石神千空が目を覚ました時には人間文明が荒廃しきっていました。そんな世界で、天才的な科学知識と医学知識を持つ千空は仲間とともに、現代的なものが何もないゼロから化学を武器に生き残っていく物語です。
病原菌の増殖を抑える効果がある抗生物質を石から作るなど、思わず「そうなんだ！」と言いたくなる科学知識や医学知識を学ぶことができます。
さらに、その方法をキャラクターたちが実践することでその過程もわかりやすく紹介されています。
もやしもん
「もやしもん」は、肉眼で菌を見ることができる主人公・沢木を中心に、菌やウイルスに関わる農業大学の学生生活を描いた作品です。ほのぼのとしたストーリーですが、生物や微生物について詳しく知ることができます。
「もやしもん」を読むと、発酵食品など色々なものの見方が変わります。
【勉強になる漫画】受験生の教科書編
ドラゴン桜／ドラゴン桜２
ドラゴン桜シリーズではさまざまな受験テクニックや勉強法が紹介されています。「ドラゴン桜」は落ちこぼれが、「ドラゴン桜2」では普通の学生が東大合格を目指す作品です。
この「ドラゴン桜」は現在2シリーズありますが、「ドラゴン桜」が連載されたのは2000年〜2007年のため、少し前の受験対策になります。そのため、アップデートされた「ドラゴン桜２」の方が今の時代の受験対策になるのでおすすめです。
ブルーピリオド
こちらは、美大受験を考えている学生におすすめの作品になります。「ブルーピリオド」は、絵を描くことの楽しさに目覚めた主人公・八虎を中心に、美術大学受験予備校や入学試験での苦悩が描かれた青春群青劇です。
高校生の主人公・八虎が目指すのは、美術大学の最高峰と言われる東京藝術大学。そんな主人公とともに、美大受験に役立つ技術や考え方学び、モチベーションを高めることができます。
また、物語の中には実際の美術作品が多く登場します。名作の名前だけでなく、その作品がどのような感動を与えてくれるのかも教えてくれるので、美術初心者にも読みやすいです。
左ききのエレン
こちらも、美大受験を考えている学生におすすめの作品になります。「左ききのエレン」は、大手広告代理店に勤めるデザイナー・朝倉光一と類まれな絵の才能を持っているグラフィティアーティストの山岸エレンを中心に物語が進められます。
過去回想で美大を目指していた高校時代から丁寧に描かれ、「アート」とは何かを考えさせられる作品です。
また、「左ききのエレン」のキャッチコピーは「天才になれなかった全ての人へ」であるように、天才と天才になれなかった者たちを対照的に描かれているため、共感して楽しむこともできます。
全作品を読みたい方へ
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